浮流式テレビカメラ開発、幹線向け簡易調査可能に
  エスジーシー下水道センターと大幸道路管理は、
 このほど、幹線管きょ用の浮流式テレビカメラ調査
 システム(ストリーム・カメラ)を共同開発した。
 従来手法に比べ2〜5倍の日進量を実現した。幹線
 向け簡易調査システムとして市場展開したい考え。
  円盤状の自立型調整機が下水の流れを利用し、管
 きょ内を流れながら調査映像を記録する仕組み。
  下水流量が多く調査できなかった幹線管きょ(φ
 600〜1500ミリ)を安全かつ短時間で調査を
 行うことができる。
  同システムは、神戸市下水道河川部の要望を踏まえ考案したもの。同市幹線は約400キロメートル
 布設されており、調査は基本的に潜行目視で行ってきた。一方、幹線のうち下水流量が多く、調査を行
 うことができない箇所が膨大に存在する。また幹線は、人孔間が長距離に及ぶことも珍しくない事から
 効率的な調査手法が望まれていた。そこで開発2者では、必要最低限の機能(直視、側視)に絞り込み
 開発に着手。撮影、録画等は備え付けのバッテリーを電源に行う仕組みで、専用車両や電源用ケーブル
 は一切不要となり、マンホール蓋を開閉できれば、地上の占用なしで作業を行える。直視用と側視用の
 CCDカメラを装備し、側視用は魚眼レンズを採用、上部方向に固定され、管路継手やクラック等を広
 範囲にカバーする。
  一定量の水位と流速さえあれば、通常のテレビカメラ調査の2〜5倍の日進量で、目視よりも詳細な
 管内情報を収集できる。従来の中大口径テレビカメラ調査と同等費用で3倍以上の延長でも調査可能。
 標準的作業量は、1日当たり600メートル。画像記録はレコーダーでSDカードに収録。必要があれ
 ば、直視・側視2画像を並べた報告書を作成可能。
  調査箇所上流部人孔から調査機を流下させ、下流側人孔で回収する。その際、発生する横ブレ対策と
 して、調査機後部にケーブルを連結し、テンションを掛けることで、安定した画像取得を行う。損傷位
 置の特定は、継手部数もしくは録画時間より算出する。
  開発2者では今後、現場ノウハウを蓄積しながら技術の改良改善をすすめる考え。市場展開では、こ
 れまで下水流量や延長距離などで調査困難だった幹線や潜行目視で安全面を考慮すべき現場、さらに今
 後増加が見込まれる追跡調査など、従来の詳細調査を補完する新たなニーズで受注を見込んでいる。

 

 日本下水道新聞 第2017号(2010年7月14日)より